JAXA(宇宙航空研究開発機構)が、種子島宇宙センターの「特別公開2026」を2026年11月23日(月・祝)の10時から16時に開くと告知しています。入場は無料です。
目玉として書かれているのが、予約制のバスツアーです。JAXAの告知には「LE-9エンジンを初公開!」とあります。LE-9(エルイーナイン)は、H3ロケットのいちばん下の段(1段目)に付いているエンジンです。
この記事は、11月23日に種子島へ行くかどうか、行くなら予約をどう動くかを決めるための記事です。予約の締め切りは11月20日(金)18時で、今日から数えて16日後です。ただし、今日の時点で予約サイトは「受付停止中」と表示されています(くわしくは下で書きます)。
11月23日、種子島宇宙センターで何がある?
場所は鹿児島県の種子島にある JAXA 種子島宇宙センター(南種子町茎永)です。H3 ロケットが上がる発射場で、10月20日に火星の月を調べる探査機 MMX を乗せた H3 ロケットが上がったのもここです。
ふだんは見学できない場所をバスで回ったり、ロケットの打ち上げを指揮する管制室を見たりできる日が「特別公開」です。去年(2025年)は7月13日に開かれました。今年は11月23日なので、前回から498日あいています。11月23日という日付は、おととし(2024年)と同じです。
予約がいるものと、いらないものがあります。予約がいるのは、バスツアーと講演と JAL の折り紙ヒコーキ教室です。管制室の公開や水ロケットづくりは予約がいりません。
「H3のエンジンを初公開」とはどういうこと?
JAXA のロケットの解説ページでは、LE-9 を「H3ロケットの第1段メインエンジン」と説明しています。H3 は、このエンジンを下の段に2基か3基つけて飛びます。1基の推力(ロケットを押す力)は「1471kN(150tonf)」と書かれていて、およそ150トンの重さに相当する力です。
JAXA は、このエンジンの仕組み(エキスパンダーブリードサイクルという方式)について「日本以外での開発や採用例はなく」と書いています。種子島宇宙センターには、このエンジンに火をつけて試す「液体エンジン燃焼試験場」があります。
今年のバスツアーの見出しは「H3ロケット1段エンジン開発に迫る、特別公開限定バスツアー!」で、本文に「ロケット打上げを支える種子島宇宙センターの射場をJAXA職員の解説付きでご案内します!LE-9エンジンを初公開!」とあります。
ここで言えないことを先に書いておきます。どの場所で、どのエンジンを見せるのかは、告知に書かれていません。 飛ぶ前の機体に付いた状態なのか、試験に使ったものなのか、展示用なのかは分かりません。「初公開」も JAXA の告知の言葉をそのまま引いたもので、LE-9 がこれまで一度も人の目に触れていない、という意味で書いているわけではありません。去年とおととしの特設サイトには、エンジンを見せるという記述はありませんでした。
バスツアーに乗るにはどうする?
バスツアーは「要事前予約」で「先着順」です。予約の受付は10月18日(日)12時から11月20日(金)18時まで。「キャンセル待ちは承っておりません」と書かれています。所要時間は約1時間20分です。
便は15便あり、受け付ける人数は便によって違います。合計すると583名です(第1・2・3・6・7・8・11・12・13便が41名、第4・9・14便が45名、第5・10便が33名、第15便が13名。合計は当サイトの計算)。
過去2年と並べると、こうなります。
| 年 | 開催日 | 便数 | 事前予約の人数 | 所要時間 | バスの発着場所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024年 | 11月23日(土・祝) | 12便 | 552名 | 約1時間40分 | 宇宙科学技術館駐車場 |
| 2025年 | 7月13日(日) | 15便 | 554名(3便は人数の記載なし) | 約1時間25分 | 厚生棟体育館 |
| 2026年 | 11月23日(月・祝) | 15便 | 583名 | 約1時間20分 | 宇宙科学技術館駐車場 |
人数の合計は、どの年も特設サイトの便ごとの数字を当サイトが足したものです。2025年は第5・10・15便の事前予約の人数がページに無かったので、554名はその3便を除いた数です。2025年は当日席(予約なしで乗れる席)が149名分ありましたが、今年の告知に当日席の記述はありません。「当日席は無い」とまでは書かれていないので、今年は無いと断定はしません。
今年の集合場所は宇宙科学技術館の駐車場で、告知に「昨年の発着場所とは異なります」とあります。去年行った人は、場所が変わっている点に注意してください。
そのほか、バスツアーの注意として次のことが書かれています。
- 小学校3年生以下は、18歳以上の保護者の同伴が必要
- 半袖・半ズボン・スカート・ヒール・サンダルなどは、安全のため避ける
- 見学先に自動販売機などは無い
予約サイトが「受付停止中」と出ている
特設サイトの予約サイトのリンクのすぐ下に、「※現在システムメンテナンス中のため予約受付停止中」という注記があります。当サイトが見たのは11月4日の5時台です。
できることは、特設サイトをもう一度開いて、注記が消えているかを確かめることです。予約期間の終わりは11月20日18時で、キャンセル待ちはありません。
予約がなくても楽しめるものは?
特設サイトには、予約のいらないものも載っています。
- 管制室の公開。予約不要で、通常の説明が約15分、実演が約30分。1回あたり10〜20人で、建物の中では写真を撮れません
- 水ロケットの製作と打ち上げ体験(竹崎グラウンド)。予約不要で、製作体験は先着200名。今年は職員が作ったペットボトルのハイブリッドロケットの打ち上げデモも予定されています。受付時間はまだ「Coming soon」です
- 宇宙科学技術館の特別ブース。出展予定は、三菱重工・コスモテック・日本エア・リキード・JAXA の MMX プロジェクトチーム・ASNAV プロジェクトチーム・HTV-X プロジェクトチームの6者
- はたらくくるま展(管理棟前駐車場・雨天中止・小雨決行)
- 宙飯屋のスペシャルロケットカレー。11時30分から14時まで、注文は13時30分まで
- インスタライブ「TNSC ON AIR」。13時から14時
予約のいるものは、バスツアーのほかに2つあります。スペシャル講演は4回(10時50分・12時10分・13時30分・14時50分開始)で各回60名ですが、予約サイトと予約期間はまだ「Coming soon」です。JAL の折り紙ヒコーキ教室は11時と13時の2回で、予約期間はバスツアーと同じです。
一般の来場者向けのシャトルバスや駐車場、交通規制、問い合わせ先は、特設サイトに書かれていませんでした。
当日、打ち上げは見られる?
見られません。この日に打ち上げの予定はありません。
当サイトの集計では、種子島宇宙センターからの打ち上げは100回(成功95・失敗5、1975年9月から2026年10月まで)で、100回目が10月20日の MMX でした(10月21日の記事)。特別公開は、その34日後です。
次にロケットが上がる日はまだ決まっていません。当サイトが持っている今後の国内打ち上げ予定は15件で、15件とも打ち上げ日が未定です。これは10月29日の記事で書いた状態のままで、11月4日の予定データでも変わっていません。
ふだんの種子島宇宙センターにも、センターの中をバスで回る「施設案内バスツアー」があります。今回のスペシャルバスツアーは特別公開の日だけの別のもので、申し込みは特設サイトにある予約サイトから、と告知にあります。ふだんのバスツアーの申し込みとは別物として扱ってください。
最後に、11月の JAXA の特別公開は種子島だけではありません。JAXA のイベント一覧には、相模原キャンパス(11月7日・8日)、種子島宇宙センター(11月23日)、筑波宇宙センター(11月28日)の3か所が載っています。
いまできることは3つです。
- バスツアーに乗りたいなら、特設サイトで予約の受付が再開しているかを確かめる。 締め切りは11月20日18時で、先着順、キャンセル待ちは無い
- 予約が取れなくても、管制室の公開と水ロケットは予約なしで参加できる。 水ロケットの製作は先着200名
- 打ち上げを見るつもりで行かない。 11月23日に打ち上げは無く、次の日付はまだ1件も決まっていない